インストール後にやること

インストールしてから、いくつかやっておくことがあります。

path の設定

シェルに対して、TeX Live のシステムの実行形式ファイルの在処を示す必要があります。~/.profile などの、自分のホームディレクトリ内で PATH を規定しているファイルに対して、

PATH="/usr/local/texlive/2016/bin/x86_64-linux:$PATH"
MANPATH="/usr/local/texlive/2016/texmf/doc/man:$MANPATH"
のように、TeX Live の実行形式ファイルと man ファイルの在処を追加します。この記述後は、シェルを開き直すか、
$ . ~/.profile
のようにして再読み込みを行うことで、設定が反映されます。

インストールしておくと便利なユーティリティ

Adobe Acrobat Reader DC

まず、Adobe Acrobat Reader DC を install しておくことを強くお薦めします。PDF の表示・印刷に使用するのも勿論ですが、Adobe Reader には小塚明朝 / 小塚ゴシックという高品質の CID フォントが付属しているからです。

Linux の場合、Adobe Reader は32ビットバイナリしか公開されていません。ここを読まれている Linux ユーザの方の多くは 64 bit システムを使われていると思いますが、現在の apt は複数のアーキテクチャのシステムを並立させることができます。

$ sudo dpkg --add-architecture i386
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get clean
とすることで、i386 の環境を並立させることができます。インストールは、
$ sudo apt-get install acroread:i386 acroread-fonts-jpn
のように、i386 バイナリに対しては ":i386" が付加されます。

PS / PDF 用ユーティリティ

Linux ユーザの場合は、以下のユーティリティをインストールしておくことをお薦めします。

pdftk は、PDF 使用時の様々な問題(抽出・合成・回転・パスワード付与……等々)をコマンドラインで処理できる強力なユーティリティですので、インストールされることをお薦めしておきます。

あと、PDF のプレビューで便利なツールとして zathura を挙げておきます。zathura は非常に軽い PDF ビューアなのですが、元文書が更新されたときに、表示内容もリアルタイムに更新されるようになっています。よく xdvi ユーザが -watchfile オプションで行っているのと同様のことができるわけで、逐次的に TeX / LaTeX 文書を編集しながら処理・プレビューを行うことができますので、非常に有用なユーティリティだと思います……ただし、vi のキーバインドに馴染んでいない方には使いづらいと思いますが……

locate データベースの更新

UNIX 系システムでは、ある文字列を含む名前のファイルの在処を探すのに "locate" というコマンドがあります。もともとは GNU findutils で実装された slocate が使われていましたが、最近は mlocate を使われている方が多いかもしれません。

ほとんどの UNIX 系システムの場合、この locate コマンドが参照するデータベースは、1日に1回程度更新されるような設定になっています。しかし、今回のように大量のファイルをインストールして、そのファイルの在処をすぐ探す必要がある場合には、手動でこのデータベースを更新することもできます。Linux の場合は:

$ sudo updatedb
で、Mac OS X の場合は:
$ sudo /usr/libexec/locate.updatedb
で更新できると思います。詳細は "man locate" を参照して下さい。

データベースの更新が終了したら、システムのほぼ全ての領域で、ある文字列を含む名前のファイルがどこにあるのか、locate コマンドで検索することができます。たとえば、プレゼンテーションに用いられる beamer というパッケージがどこにあるかを調べてみましょう。

$ locate beamer
と入力すると、"beamer" という文字列を path に含むファイルの名称がフルパスで全て表示されます。多くの場合、locate コマンドは大量の出力を返してきますし、直接関係ないファイルでたまたま "beamer" という文字列を含むファイルも表示されます。このような場合には、パイプや grep、less 等のコマンドを併用して、
$ locate beamer | grep texmf | less
などのように入力することで、更にフィルタリングした出力を効率よく閲覧できるでしょう。


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