リンク等の確認

TeX Live 2012 の正式リリースに向け、tlpretest が着実に日々更新されている。実は OS X と Windows で更新ができなくなって、一からインストールし直し……という事態にも遭遇したのだけど、以前から書いているように texml-local をうまく使っているので、そう手間にもならずに済んでいる。

とは言うものの、『TeX Live を使おう──Linux ユーザと Mac OS X ユーザのために──』の内容に関しては、TeX Live 2012 に向けた revise が必要なので、合間をみてはちょこちょこ書き換えをしている。有り難いことに、その書き換えを TeX Wiki に反映してくれる方がおられる(いや、本当、お手数をおかけします……本当は僕が自分ですべきなのかもしれないんですが)ので、その方達の手間にならないように、変えるべきときはあまり小分けにせずに換えるように注意しているのだけど、内容の確認等で、ついつい五月雨式になってしまうことがないわけでもない。

今日は、以前気付いていたのに対処し忘れていた問題を思い出して、その対処をしていたところである。どういうことかというと、拙稿「日本語フォントのセットアップ」で参照していたサイトが移転したらしいのだ。

"Y.Oz Vox" というサイトがある。このサイトでは、自作のフォントが数多く公開されている。JIS 第3水準、第4水準までを網羅している本格的なものなのだが、これらの中に "MoboGothic / MogaGothic / MogaMincho" フォントというのがある。これらは M+ と IPA の合成フォントなのだけど、いずれも標準とボールド、2種類のウエイトを持っている。特に MogaMincho に関しては非常に貴重な存在である……IPA ベースもしくはそれに匹敵する品位のフリーの明朝体で、JIS 第4水準までカバーしていて、なおかつボールドを収録しているフォントは、僕はこれ以外には知らない。つまり、TeX / LaTeX で明朝の太字を埋め込む際、太字を使用したい場合には、この MogaMincho はほぼ唯一の選択肢、ということになるのだ。

勿論、たとえば IPA ex 明朝を fontforge で太くして使うことは不可能ではない。けれど、多くの人で共有できること、インストールすれば使えること、等を考えた場合、やはりこの MogaMincho の存在は貴重なものだと思う。拙稿「日本語フォントのセットアップ」でも、OTF パッケージを用いて5種類の字体(実際にはこれに加えて ebseries が使えるのだが)を版組みするのにも、太明朝体(モリサワの「太ミン A101」に相当)の代替フォントとして、この MogaMincho Bold を使用している。

さて、この MogaMincho フォントも公開されている "Y.Oz Vox"、僕は今迄ずっと http://yozvox.web.infoseek.co.jp/ が primary site だと思っていたのだが、アクセスすると「サービス終了のお知らせ」……えー? となっていたのだった。そもそも infoseek が楽天の持ち物になっていたというのも知らなかったのだが……で、焦ってググると、実は http://yozvox.web.fc2.com/ に移転しているのだった。僕は fc2 というと掲示板の印象が強くて、てっきり掲示板だけこちらに移動したのかと思い込んでいたのだったが……迂闊なことであった。

このことに気付いて、もう結構経つのだけど、今日まで拙稿「日本語フォントのセットアップ」のリンク先を変更していなかったのだった。これはいけない。ということで、早速変更しておいたのだけど、ひょっとしたらこの何週間か(いや、もっとか?)の間、フリーの日本語フォントのセットアップで「書いてあるのに落とせねーじゃん」という方が何人かおられたかもしれない。その方々には申し訳ないことをしてしまったけれど、とりあえずリンク先では MogaMincho だけでなく、ペン字や毛筆体などの、十分使用に耐える品位・グリフ数、しかも IVS(Ideographic Variation Selector…… Unicode で異体字を切り替える機構)にも対応したフォントが配布されているので、どうか御活用頂きたい。そして、こういう場にちゃんと書いておかなかったので改めて書いておくけれど、"Y.Oz Vox" およびサイト運営者には深く感謝の意を表するものである。

手抜きで旨い料理を食べるコツ

以前、毎日何を食べているか、という話になったときに「Thomas さんはグルメだ」みたいなことを言われることがよくあった。実のところ、グルメとかグルマンとか呼ばれるのは非常に厭だし、不本意に思うのだけど、金をかけないなりに旨いものを食べているのは確かかもしれない。

金をかけずに旨いものを食べるには、まず自炊することである。そして、自炊で使う調味料をケチらない、ということである。僕の場合、料理に使う調味料は、

  • 塩:海水塩と岩塩
  • 胡椒:ホールをその場で挽いて使う(このためにプジョーのミルを買った)
  • 酒:料理用の清酒(料理酒ではない)
  • 味醂:醸造用アルコールを使っていない純米味醂
  • 酢:醸造用アルコールを使っていない純米酢
  • 醤油:(油の絞りカスでない)大豆、麦麹と塩だけで作っている(醸造用アルコールを使っていない)もの
を使うことに決めている。ダシは少々手抜きをしているのだけど、理研ビタミンの素材力シリーズと、玉露園のこんぶだしを使うことが多い。勿論、ちゃんとした鰹だしや昆布だしが必要なときはちゃんととるのだが、これらを揃えておくと、まず、市販のめんつゆなどを買う必要が一切なくなる。かえしとだしがあればそんなものはすぐ作れるし、作ったばかりのかえしと理研ビタミンの鰹だしで使ったとしても、市販のめんつゆなんか使う気になれない位のつゆは簡単に作れる。

味噌は長崎出身の U の好みで麦味噌を使うことが多いのだけど、あわせ味噌でもいいから、これも穀物と麹と塩だけで作ったものを確保しておく。そうすれば、たとえば酢味噌が必要になったとしても、その場ですぐに作ればいいだけの話である。ちなみに僕は S&B の缶入り粉辛子を常備しているので、たとえば今夜食べる予定のホタルイカには、辛子を練って数分、そして味噌・酢・砂糖を量り取って合わせて、はい、準備完了である。

カレーを作るときはカレー粉を使う。カレールーというものをそもそも買ったことがない。別にそんなに珍しいスパイスを使うわけではなくて……とか書きかけたけど、そうでもないのかな? S&B の赤缶カレー粉インデアン食品のカレー粉、あとは S&B の出している FAUCHON のガラムマサラに、ホールのクミン、クローブ、カルダモン等を、ホールと粉に挽いたものを両方合わせて使っている。カルダモンを挽いてカレーに使うのは珍しい(普通はホールで油に香りを移して使われる)かもしれないけれど、これを入れると胸焼けすることがないので僕には欠かせない。

あとは……ハーブ。ローズマリー、タイム、セージ、バジル、イタリアンパセリ、ミントは栽培していて、いつもこれを使っている。それ位か。こう書くと贅沢だと思われるかもしれないけれど、ベランダで植木鉢やプランターでナンボでも栽培できるものなので、これを読んで興味を持たれた方は是非栽培してみていただきたい。

後は、極々普通の食材なのである。見切り品も見逃さず利用している。何も贅沢なことはしていない。手抜きで旨い料理を食べるのには、手抜き出来ないところがどこなのか、ちゃんと注意するだけのことなのだけど。

笑止千万

最近、妙にアクセスが増えたので何事かと思っていたのだが、どうも妙なことを書かれていたらしい。http://takashima.tidt.fool.jp/?day=20120515 によると、

警  告

高嶋康豪博士への誹謗中傷の掲載に対する取下げ要求と警告・法的措置

                       平成24年5月15日
                       �高嶋開発工学総合研究所
                         統括弁護士 倉田雅年
                         顧問弁護士 和田 裕
法務担当者 渡邉澄雄

 当職らは、高嶋康豪博士の顧問兼統括管理弁護士及び法務担当です。つきましては高嶋博士への事実と異なる誹謗中傷により、信用毀損・名誉毀損・営業妨害に該当する言説がインターネット上に掲載されておりますので、事実を確認し、直接関わった人たちの証言と証拠に基づき下記の事柄に対して掲載の取下げと取り下げなき場合の法的手段を用いることの警告と刑事・民事事件として取り上げます。

一、『「EMBC」は無残に失敗。1000トンの焼酎カスが腐敗してえびの市の市街は半年以上も悪臭地獄。高嶋博士は2億余円を詐取したまま行方不明』とのブログの取り下げを要求します。
 1、平成12年当時、本社が長野にある環境エンジニアリング会社の�五十鈴の九州営業所が某焼酎会社の焼酎カスと焼酎廃液の処理のプラント事業を受注し、複合発酵技術で処理するということになり、高嶋康豪博士が�五十鈴の下平洋一社長より依頼を受け指導のために同行した話で、博士は施工主でもなく、金銭の授受は一切なく、「2億余円を詐取したまま行方不明」等は全くの出まかせで嘘であり当職らは許すわけにはいかない問題です。  最初は焼酎カスと焼酎廃液を同時に処理するという構想でしたが焼酎カスの方は処理のキャパシティの関係で微生物群と処理設備とのバランスが悪く液化の際、酪酸発酵により酪酸臭が出たことがありました。焼酎廃液の方は高濃度のBOD、COD、及びSSの処理ですが、100%処理が可能でした。そこで焼酎カスの処理を分離してオイルフライで処理してパウダー化し、有機肥料として使うことになり、施工主の下平社長より焼酎カスの処理は分離して処理し、焼酎廃液・廃水の方だけをバイオ処理する、高濃度の焼酎廃液の処理をすることだけでも大変素晴らしいことなのでそのようにいたしますとの報告を受けました。よって、最終的に施主と施工主の間で上記の話合いによって焼酎廃液と焼酎カスを分離して処理するとのことで、設備を竣工し、引渡を完了しましたと下平社長から最終報告を受けています。
  上記の誹謗中傷が誰によってなされたかはわかりませんが、�施工主が�五十鈴であり、高嶋博士が複合発酵技術の供与と指導という立場であったこと。�最終的に完成引渡が終わっていること。��五十鈴は現在でもバイオ事業部を�フォーレストという会社に移行して、バイオ農法では相当な実績を上げ、人々から信頼を得ている優良会社です。よって、現在でも複合微生物による複合発酵技術の指導を高嶋博士から受けております。
  以上のことから誹謗中傷の掲載に対し、一般の視聴者に事実関係を誤認される虞がありますので、法務部の担当者として高嶋博士の顧問弁護士と協議のうえ、掲載の取下げを要求します。誠実な対応がない場合には法的手段を取らざるを得ませんので警告いたします。
  聞取り証言者:小田一光氏(当時�五十鈴九州営業所)赤羽正二朗氏(バイオエンジニアリスト、現フォーレストバイオオペレーター)下平智行氏(下平洋一氏子息現�フォーレスト社長)その他関係者の証言と事実確認による。

2、前述の某焼酎メーカーと同時に鹿児島県指宿にある5町村の共同の養豚施設の糞尿廃液処理を行っておりますので、この事実も明確にしておきます。
  この施設では日本の一部上場の環境関係企業がプラント施工をし、その処理センターでの管理を農協・経済連からの出向者が行っていました。しかし、糞尿廃液のBOD(有機性酸素要求量)とT-N(トータル窒素)の処理が全然できず、結局一部上場企業と環境エンジニアリングの会社が5社トライしましたが大失敗に終わった例です。
  そこで処理センターの責任者から�五十鈴の九州営業所の小田一光氏に上記の説明で何をやってもうまくいかないので複合発酵の高嶋康豪博士を紹介してもらいたいとの話があり、複合発酵の微生物処理法によるバイオフローとエンジニアリングフローの変更と複合発酵のバイオ施工の指示と指導をし、1ヶ月後には処理水が河川放流値(行政認定)以下になり、なお汚泥を完全発酵汚泥化しバイオ肥料として用い、地元の農業の推進・躍進になり、博士は経済連の責任者と5町村の農協及び農家より尊敬の念をもって感謝されました。
  以上のことから日本の一部上場企業と経済連が失敗してどうにもならないことを高嶋博士の複合微生物による複合発酵技術によって解決したことが多数あります。今後はありもしない誹謗中傷で高嶋博士の信用毀損・名誉毀損・業務妨害に対し、本掲載を行った人物を探し当て、必ず法的手段を取ることに致します。また、このような掲載を許す会社に対しても法的手段を取りますので、法務部の責任者として博士の顧問弁護士と協議した結果、早急に掲載を取り下げるよう警告します。

二、鞄本ウエストンの汚泥の垂れ流しと逮捕の件と誹謗中傷について
  (投稿者:Xマン、投稿日時2011年4月8日)(飯山一郎、2011年5月6日)
  (Luminescence、2011年9月17日)等
  この件はそもそも誤認の強制逮捕であったのです。
 @新聞に沼津の西部下水処理センターに植物性・動物性のノルマルヘキサン(N−Hx)油分が大量投棄され、下水処理センターの処理が不可能になった
  という記事が出ました。
 Aこの油分を含む汚泥の現状が、高嶋博士の会社から大量に投棄された汚泥
によって起きたということで、新聞、マスコミ、テレビ等で事実誤認の報道
がされ、高嶋博士が逮捕されたという記事になったものです。
  事実は、高嶋博士の会社が保管していたMLSS菌床(一般的に言われる汚泥とは異なるもの)が大量投棄されたということから始まったのですが、これは岐阜県の切削等の作業用ウエス、軍手等の洗浄を行いリサイクルする会社である鞄本ウエストンのMLSS菌床であり、上記の新聞記事及び逮捕になった同下水処理センターの汚泥の油成分は植物性・動物性油分であり、日本ウエストンの菌床汚泥の油分はすべて工業用油の鉱物性油分であり、全く異なるものであり、逮捕の原因の汚泥投棄の油成分が全く異なるにもかかわらず、門外漢の警察と検事による誤認逮捕だったのです。この証明は当時の分析センターで高嶋博士の会社の菌床と汚泥が全く異なるものであることが明確になり、証拠として提出した分析が誤りであることは事実でしたので、報道は誤認報道として修正されるべきものです。なお、樺n球環境秀明の社員も無実で釈放されていることと、日本ウエストンの菌床汚泥が今でも保管場所に貯蔵してあることを申し上げておきます。
この菌床汚泥の中に硫化水素及び化学物質・金属と反応する「化学硫化性細菌」や「光合成細菌」や「化学合成細菌」等による菌族が大量に現生・発現―発生しており非常に有益な微生物群であります。今回のこの菌を培養して放射能の除染に対して耐放射性細菌として上記の菌類を培養育成して利用していますので、汚泥のような産業廃棄物ではありません。汚泥の大量投棄ということは上記の事実から全く間違った考えで事実を逸脱した出来事であったことを申し上げておきます。
なお、岐阜県の日本ウエストンにおいては、前記の樺n球環境秀明と日本ウエストンとの間で双方の弁護士間でこの問題に関する和解が行われて解決し、日本ウエストンは今でもこの複合発酵微生物処理を用いて高濃度なエマルジョン油分の分解処理を行っております。
以上のように誤認報道に対するマスコミの無責任さとその後正確な報道がなされていませんので、上記の事実をもって、掲載の取下げを要求します。今後はありもしない誹謗中傷で高嶋博士の信用毀損・名誉毀損・業務妨害に対し、本掲載を行った人物を探し当て、必ず法的手段を取ることに致します。また、このような掲載を許す会社に対しても法的手段を取りますので、法務部の責任者として博士の顧問弁護士と協議した結果、早急に掲載を取り下げるよう警告します。

三、高嶋康豪博士に対する誹謗中傷について
  (投稿者:Xマン、投稿日時2011年4月8日)(飯山一郎、2011年5月6日)
  (Luminescence、2011年9月17日)(学歴汚染サイト主宰者、2011年2月11日)
高嶋康豪博士の博士号に対して、誹謗中傷があり、「ケンジントン大学がハワイ州政府から閉鎖命令を受けているので、博士号自体疑問だ」と言うようなブログを掲載している人間がおりますが、1、名誉棄損 2、信用棄損 3、業務妨害 の刑事事件及び民事事件の様相を呈しているので、法的処置の警告を致します。
1、高嶋博士の博士号は、1980年代のレーガン大統領時代に、優秀な学術を顕彰する機関として、米国の国際学士院の協会の著名な大学の博士達によって設立された博士号及び終身名誉博士号の評議委員会により推薦授与する事が有りました。当時、ハワイ大学のホシノ学長が来日の際、高嶋博士の学術をアメリカに紹介し、評議委員会にて審議され、生命工学と環境工学の優秀な学術として世界で初めての環境微生物学博士号(Doctor of Environment Biology)の授与が決定し、1995年に授与されました。
  その時の評議委員会メンバーは、ヘンリー・L・N・アンダーソン ロサンゼルス市立大学総長を代表とする数十名のメンバーからの授与でした。
  高嶋博士が直接授与式に出席し、博士号の認証状の授与を受けています。
2、尚、終身名誉博士号を1996年に国際学士院協会より授与され、国際学士院協会からの招聘により、授与式に際し、アメリカにて基調講演を行い授与式が行われました。その時の出席者は、ロサンゼルス市立大学総長、リンカーン大学学長、ニューヨーク市立大学学長他十数名の学長が出席し、高嶋博士が記念基調講演を行い、終身名誉博士号の授与式があり、リンカーン大学の学長から授与されました。その時の状況は、ビデオに収録され、公式に発表されています。
  以上のように高嶋博士の博士号の認証は公式に行われたものですので、今後はありもしない誹謗中傷で高嶋博士の信用毀損・名誉毀損・業務妨害に対し、本掲載を行った人物を探し当て、必ず法的手段を取ることに致します。また、このような掲載を許す会社に対しても法的手段を取りますので、法務部の責任者として博士の顧問弁護士と協議した結果、早急に掲載を取り下げるよう警告します。
                                 以上
……と書かれていて、この中に拙 blog のエントリ『トンデモ系の餌食になってしまう政権与党って』『トンデモ系の餌食になってしまう政権与党って (2)』も対象として挙げられているらしいのである。

僕は "Skeptic's Wiki" というサイトの wiki エントリ『生体内原子変換』にリンクされていることから、ようやくこの事実を知った。どういうことか、というと、要するに、高嶋開発工学総合研究所のコンテンツでは、Luminescence の記述に対して恫喝ともとれる記述をしているのにも関わらず、元記事はおろか、この blog に対してすら、一切リンクされていない、ということである。リンクされていれば、あの恫喝文が掲載された時点でこちらも気付いていただろうに。

そして、それ以前の問題として、僕のところにはメール1通すら来ていないのである。まあ、こういう警告だの、訴訟だのいう話になるのだとしたら、まずはメール、次いで内容証明、位の手順を踏みそうなものだが、そういうことが全くない。これで弁護士がどうのこうの、なんて、そんなお粗末な弁護士なんて本当に存在するのだろうか? web に警告文を書くだけで法的警告だ? お話になりませんよ。

更に言うと、僕が書いたのは誹謗中傷ではなく、批判だ。僕が書いたことに対して、上リンク先の警告文なるものは何一つちゃんと答えていない。法的に言って、僕の書いたことがどう誹謗中傷になるのか、いやそれ以前に、警告文がどういう論拠で何を求めているのかすら、実のところはっきりしないのだ。あれは、弁護士が名前だけ貸して、高嶋開発工学総合研究所(きっと高嶋氏本人に違いないと思うのだが)が憤怒に任せて書いたのではないか? と邪推したくもなるというものだ。

ちなみに、これに対する見解は書くだけ苦痛なので、僕と同じくこの警告文の標的にされたらしい山形大・天羽氏の blog にリンクを張ることにする。しかしなあ。なんか本当に、阿呆らしい話である。

一応、学位の件でダメオシを書いておくけれど、そもそも "Doctor of Environment Biology" って何? 「環境工学」だったら Environmental Biology でしょう? 自分の学位すら正確に書けない、そして自分の研究分野の英語名も書けないって何なんですかね。まあ、"Doctor of Environmental Biology" でググった結果を見ると一目瞭然でしょう。"Doctor of Philosophy in Environment Biology" ならば通じるかもしれないけれど、これだって学位としては Ph.D なのであって、"Doctor of Environment Biology" なんて、まあ考えられませんよ。おまけに「終身名誉博士号」??? いや、普通学位ってのは、剥奪でもされない限りは終身なので、終身なんて殊更に書く意味が分かりませんけれど(昼間出先に歩きながらふと思ったのだが、これは長嶋茂雄巨人軍終身名誉監督の肩書からの連想なのではないか)。そういうこともご存知ない? ひょっとしたら、banquet の席でのジョークか何かを「学位を授与された」とか勘違いしていませんか?

What's for?

今日、ついに Linux-3.4 が正式リリースになった……のだが、今回のリリースでは patch-3.4.bz2 のみが供給されている。github から無理矢理 snapshot archive を取得することができないわけではないのだけど、patch の方が traffic も少ないし……と、ダウンロードして、はた、と気付いたのだった。

これは何に当てる patch なんだ?

今、僕の手元では Linux-3.4-rc7 と Linux-3.3.6 の二種類の kernel を使っている。実は、過去に patch 絡みのトラブルでイタいめをみたことがあって、それ以来、kernel は tar されたソースのアーカイブを取得するようにしている。だから、手元にはこの二種類の kernel のソースツリーがあるわけなのだが、どちらにこの patch を当てようとしても、不整合がある旨のメッセージが出るのだ。

うーん。linux-3.3.7-rc1 ってあったっけっか……と ftp site を見てみると、ああ、ありますね。で、これで試してみたが、やはり不整合を注意される。うーん……と数分悩んで、はたと気付いた。kernel.org を見ると、3.3.x は stable、3.4 は mainline とちゃんと書いてあるのだ。ということは……じゃあ、この patch は 3.4 の直前の stable や rc にではなくて、直前の mainline に当てろ、ということなのか?

ということで、半信半疑で linux-3.3.tar.xz を取得して展開し、patch を当ててみると……エラーも warning も出ずに終了。なるほどー。そういうことだったのか。

ということで、現在 3.4 を build 中である。

踏んではいけないお百度

今日は日曜日。まあカトリックなので日曜の朝は教会に行くわけだが、今日はその後も予定が入っていた。某修道院のシスターに頼まれ事をしていたからだ。

このシスターは外国人なのだけど、日本語の読み書きは相当使える(外国人のシスターや司祭に知人がいると、己の外国語への不勉強を恥じることが多いなあ)。このシスターから、

「何か変な日本語変換が入ってしまって……」

ということで、昼過ぎに修道院を訪れる。シスターが持ってきたノートパソコンを立ち上げると……あー、これかー。うーむ。

このシスターは日本語と母国語を切り替えて使用するようにしている。だから、青の白抜き文字で "JP" と書かれたアイコンがメニューバーにあるのだけど、その右側には、Microsoft IME を入れていればそのアイコンが、google 日本語入力を入れていればそのアイコンが表示されているはずである。しかしそこには見慣れぬアイコンがある。これは……と、その時点で何となく読めたのだが、右クリックしてみると、果たせるかな、"Baido IME" の文字が。あーやっぱりかー、と呟きつつ、コントロールパネルを開き始めたのだった。

ここをお読みの方のどれ位が、Baido(百度)という会社をご存知なのか分からないから一応書いておくけれど、Baido は中国検索サイトの最大手である。こちらは皆さんご存知かと思うけれど、今から2年前の夏、google は中国からの撤退を表明して、世間で大きな話題になったことがある。これ以来、Baido はおそらく中国におけるポータルサイト市場で一人勝ちの状態である。一説では、中国の検索サイト市場の 80 % 以上を握っている、と言われている。

そんな Baido が日本市場を着々と狙っているのは、おそらく IT 関連の方々はよくご存知だろう。Baido の日本法人は 2006 年に設立されている……ちなみに、本社があるのは「あの」六本木ヒルズである。一時は、日本のケータイ関連を中心とした市場に、

  • モバイル検索「Baiduモバイル」
  • コミュニケーションプラットフォーム「てぃえば」
  • ソーシャルライブラリー「Baiduライブラリ」
……といったサービスを展開し、それなりに食い込んでいたのだが、これらのサービスからは、去年の夏に全て撤退している。

まあ簡単に言うと、悪い意味の中国式ビジネス、というか、とにかく商売がアラいのだ。「Baiduライブラリ」では、多量の違法アップロードによる著作権問題で物議を醸した。その他でも、どうもいい評判を聞かない。たとえば、『愛と苦悩の日記』という blog に、こんな話が掲載されている。むー。もうコントロールする感満載、という話である。

この Baido が現在提供している日本向けサービスで、おそらく一番力を入れているであろうものが、「Baido IME」と "simeji" である。前者は Windows 端末、後者は android 端末向けの日本語変換システムなのだけど、いずれもクラウド型の「賢い」日本語変換……早い話が google 日本語変換と同じような……を謳っている。

僕は使っていないのであまり知らなかったのだけど、simeji は android 端末での日本語変換システムとしてはかなり人気のあるアプリらしい。ここをお読みの方でお使いの方もあるだろう。あるいは、Baido IME を使っていますよ、という方もおられるかもしれない。しかし、上でリンクした blog のような話を読んで、尚それらを使いたい、と、あなたは思われるだろうか。

しかも、baido IME は、この2年程、

などをはじめとしたいくつかのソフトに抱き合わせるかたちで配布されているらしい。特に問題だと思うのが RealPlayer とソースネクスト社の無料キャンペーンだが、これらのために、入れる必要のない baido IME を「うっかり」インストールしてしまう、という「事故」が頻発しているらしい。実は今回のこのシスターの場合も、ヴァチカンのストリーム映像を観るために RealPlayer をインストールした際に、うっかり baido IME を一緒にインストールしてしまったのが原因だった。baido 自身も、いくつかの提携ソフトウェアのインストールに伴い、自動的にインストールされる場合があることを自社サイトで認めている!

しかも、baido IME は一度入るとかなり「しつこい」らしい。boot する度に default にするかどうかいちいち聞いてくる(コンピュータに慣れていない人がこれでうっかり default にすることを狙っているとしか思えない程、確実にこれが出てくるらしいのだが)。アンインストールしようとしても、ご意見頂戴、みたいなパネルがポコポコ出てくる。で、そこに何か(変換精度が低いからだ、とか、勝手にインストールされたからだ、とか)書いてやろうと思っても、そのパネル上では日本語変換がきかないのである。これは、官僚的というのを超えて、どす黒い悪意と傲慢さを感じてしまう。

なんだかなあ……と思っているうちに、どうやらシスターの PC からの baido IME の「駆除」は終了した。シスターに取り得るオプションをいくつか提示して、その要求に従って今度は google 日本語変換をインストールしたのだが……いやあ、google だって分かりませんよ。企業の利益、そしてアメリカの国益のためだったら、何をどう採取されるかなんて、分かりませんからね。相手はあのエシュロンを持っている、あの NSA のある、あの国なんですからね。まあ、このシスターの場合は、傲慢故に愚かである baido IME のように、彼女の業務を妨害しないのであるならば、実害はないわけだけど。

TeX Live 2012 with tlptexlive

tlpretest には、従来の tlptexlive の内容があらかた収録されている。しかし、pxdvi と pmetapost に関しては未だマージされていないので、これを多用される方は、そのままでは不自由な状態になってしまっているかもしれない。

実は、TeX Live 2012 の tlmgr は新しい機能として、複数のリポジトリを登録することができる。これは、あるリポジトリから特定のファイルを取得したい場合などにも対応できるようになっていて、TeX Live 2012 ではこの機能を利用して tlptexlive を導入することができる。詳細は:

http://tutimura.ath.cx/ptexlive/?tlptexlive%A5%EA%A5%DD%A5%B8%A5%C8%A5%EA
に書かれているのだけど、一応ここでも簡単に手順を紹介しておく。

TeX Live 2012 の導入と最新の内容への更新が終わったところで、まずは tlptexlive のリポジトリを登録する。

$ sudo tlmgr repository add http://www.tug.org/~preining/tlptexlive/ tlptexlive
先にも書いた通り、tlptexlive から取得したいのは pxdvi と pmetapost だけである。これを実現するために、$TEXMFLOCAL/tlpkg/(通常は /usr/local/texlive/texmf-local/tlpkg/)というディレクトリを作成し、この中に pinning.txt というテキストファイルを作成する。このファイルに、どのリポジトリからどのファイルを取得するかを記述するわけだ。

今回は、tlptexlive リポジトリから pxdvi と pmetapost だけを取得するので、このファイルには以下のように記述する。

tlptexlive:pxdvi*,pmetapost*
pinning.txt の作成・記述が終わったら、
$ sudo tlmgr install pxdvi pmetapost
で、pxdvi と pmetapost が導入される。導入後は、単純に、
$ sudo tlmgr update --all
などと入力するだけで、登録された全てのリポジトリでの更新がチェックされ、必要な場合にはアップデートが行われる。

この tlmgr の新機能を含めた、TeX Live 2012 で新しくなったことの一覧は:

http://www.tug.org/texlive/pretest.html
の下の方 "Notable changes" に記されているので、興味のある方は御一読されることをお薦めする。

TeX Live 2012

いよいよ今日から、TeX Live 2012 の tlpretest が本格的に開始された。以下に、興味のある方のために、導入する方法を書いておく。

最初に強調しておかなければいけないのだけど、あくまで現時点で tlpretest はその名の通りテスト版である。大規模なパッケージの更新が頻繁に行われることもあるし、場合によっては再インストールする必要があるかもしれない。そういうものだということを、まず念頭に置いていただきたい。

現在、tlpretest 版の TeX Live を導入するためには、いくつかの方法があるのだけど、一番確実なのは、配布パッケージを rsync で取得することである。パッケージは全部で 2 GB を超えるので、相応の空き容量のある方、ということになるけれど、TUG における tlpretest の説明にあるように、任意のディレクトリで、

rsync -a --delete --exclude="mactex*" rsync://somemirror/some/path/ /your/local/dir
を実行すれば、パッケージ一切がダウンロードされる。更新する場合も同様のコマンドで更新される(--delete オプションを付けているのはそういう向きのためである)。

問題は "rsync://somemirror/some/path/" のところに何を入れるのか、という話である。これに関しては先に拙 blog 『金盾、矛盾』にも書いてあるけれど、mirror が複数設定されているので、これらの中から選ぶ、ということになる。僕が試したところでは、

rsync://ftp.ctex.org/mirrors/texlive/tlpretest/
が一番ネットワーク的に近く、かつ速かったのだが、人によっては、
rsync://ftp.math.utah.edu/texlive/tlpretest/
の方が近いかもしれない。ちなみに元になっているのは、
rsync://ftp.tug.org/texlive/tlpretest/
だけど、TUG のサーバで一から落とそうなどとは努々考えないように。もし最新のパッケージを確実に取得したくても、まずは mirror で手元に基盤を確保してから、差分を TUG で取得すればいいだけの話なのだから、mirror を是非とも活用していただきたい。

DVD の中身みたいなのはいらないよ、という方は、各々の OS に合ったインストーラを、mirror から取得されればよろしい。先の例に従って中国のサーバを使うならば、

を取得・展開し、中のスクリプトを実行すればインストールが行われる。

インストールが終わったら、最新の状況に対応できるように、インストールファイルの取得先を設定しておく。たとえば、

$ sudo tlmgr option repository http://ftp.ctex.org/mirrors/texlive/tlpretest/
のように、tlpretest の配布ディレクトリを指定すればよろしい。アップデートをかける場合は、tlmgr を含む infra パッケージの更新もこの時期には頻繁に行われる可能性があるので、
$ sudo tlmgr update --all --self
のように、--self オプションを併記しておいた方がよろしい(不要のときは無視されるだけなので)。アップデートに部分的に失敗した後には、
$ sudo tlmgr update --reinstall-forcibly-removed --all --self
のように --reinstall-forcibly-removed オプションを指定する。

TeX Live 2012 には、tlptexlive で配布されていた成果物がマージされる予定で、現時点では Preining 氏が書いているように pxdvi と pmetapost 以外は既に収録されている。一枚岩で日本語環境が使える状況が、もうすぐ完全に整うということなのだろうか……今後の展開が楽しみである。

げさっか

U の実家に行ったとき、父上が時々この言葉を口にしていた(誤解なきように書き添えるが僕に向けてではない)。九州の多くの地域で通じる方言らしい。僕は語感から何となく分かったのだが、この言葉は漢字で書くと「下策か」と書く。なるほど、実に伝わりやすいニュアンスである。

プロフィールにも書いてある通り、僕は九州の出身ではない。しかし、今住んでいる辺りでは、しばしばこの「げさっか」という言葉を呟きたくなるときがある。この地で生まれ育っている人達が皆悪者というわけでもないし、この辺りが皆駄目な土地柄だというわけでもないのだけど、この辺りの方がもしもお読みなら、苦言として受け取っていただけると幸いである。

昔、こんなテレビコマーシャルがあった:
タクトを振っているのは、最近の方はあまりご存知ないかもしれないけれど、山本直純という方である。「大きいことはいいことだ」というこのフレーズは、戦後の高度経済成長期を代表するものとしてよく知られている(いた? 最近の世間がどうなのかなんて知らんのだけどね)ものだけど、どうも僕の住む辺りは、これを未だに引きずっているようなところがある。地元ローカルのテレビ番組(僕は滅多に観ない……けれど予告編とかは目に入ることがあるわけだ)などで、ネタが尽きたときなのだろうか、すぐこの手の「大きいことはいいことだ」的なグルメ企画が流されるのである。

グルメ企画が乱発されることは全国的風潮かもしれない。そりゃあ、制作費を安く抑えられるし、人間の欲求に、これ程までに強くアピールするものはない。まあ、キャッチーで、受け手の教養も何も求めない、という点では、ポルノグラフィと同じ位に「使える」テーマなのだろう。しかし、ことこの地においては、「甚だしい」ことがとにかく賛美されるのである。

上述のような企画の煽り文句として、外されることのまずないキーワードが「デラうま」「テラ盛り」である。「デラ」は、この地方の人に聞くと、deluxe に由来するものだ、とか言われることがあるけれど、それは嘘だろう。どう考えても「どえりゃあ」「でぇらぁ」という方言の方が先に存在しているのだから。おそらく「テラ盛り」というのも、もともと「デカ盛り」とか「デラ盛り」だったものが、tera(1012を意味する接頭辞)という言葉を聞き知った誰かが「テラ盛り」と言い始めたのだろう。

僕はこの手の「甚だしい量」をあれ程有り難がる人々が存在する、ということが、どうにも理解できないのだ。何故って、人の胃袋というものは、多少拡張するとは言え、その容積に限界があるものなのに、食事という一連の行為を甚だしく逸脱した量の料理が出されて、何が有り難いのか……その分「質」に投入することの方が、どう考えても贅沢というものだと思うのだけど、この辺の人にはそれが理解できないらしい。

これに対する責めは、メディア側は巧妙に回避している。要するに、これらの言葉は多くの場合、「B 級」という言葉と共に使用されるのである。B 級という言葉で、まず、質と量の質の方を頭打ちにしておいてから、じゃあアピールすべきは量に決まってますよね、ほら!……と、愚かなる受け手の思考を停止させてから情報を浴びせるわけだ。こんな稚拙なことで思考が停止してしまうのか、と不思議に思うのだけど、この手の企画が一向に廃れないという事実こそが、この戦略が成功している何よりの証明である。

それにしても、つくづく僕には不思議に思える。名古屋はもともと城下町である。僕が知る限り、城下町の文化というのは、たとえ金沢などのように贅沢であったとしても、それが下品にならないような慎しさ、というか、程、というか、そういうものが暗に要求されるもののはずなのだ。城下町の佇まい、とか、武家様式の町、とか言われるものは、そういう「程」の統制によって醸成されるはずなのだ。しかし、名古屋で僕がそういう雰囲気を感じることは、皆無ではないけれど、かなり少ない。水戸という、城下町における質素な武家気質の極みたい(だったのですよ、僕の居た頃はね)な町で生まれ育った自分のことを割り引いても、やはりこれは非常に奇妙なことである。

先のテレビコマーシャルと、トヨタの存在とを、このような状況に重ねてみると、この辺りの人は、高度経済成長期の幻想に、未だにどっぷりと浸っているのではないか、と勘繰りたくもなるというものだ。もはや、日本も世界も、そんな幻想に浸っている余裕すらない状況だというのに、今日もまた、テレビでは、高さ何十センチのパフェが、とか、こーんな大きいエビフライが、ほら三匹(三尾とは言ってなかったなあ)も! とかやり続けている。もう本当、免許制の公共性の高い放送事業で、電波資源をこんなことに使い潰すのは、一刻も早くやめていただきたいのだけど。

茄子の鴫焼き

まあ僕は普通に料理をするわけだけど、母や祖母から教わった料理、というのが、実はあまり多くない。料理における基本的な技術というのは、実家に居る頃に習得したのだと思うのだけど、実際にレシピを覚えて自分でいじって……とかいうことをするようになったのは、一人で暮らすようになってからのことだ。

その数少ない、母や祖母が作っていて僕も作る料理のひとつが、この茄子の鴫焼きである。子供の頃から「しぎやき」「しぎやき」という言葉だけ聞いてきて、「しぎ」が鳥の鴫のことだと気付いたのは、おそらく中学生位の頃だったのではないか。大阪で、後に中京地区で暮らすようになって、ふとその語感を思い出し、懐かしくなって作るようになったのだった。

茄子という食材の特徴は、今更ここに書くまでもないことだけど、

  • 水分が多い
  • 油を吸収しやすい
ということである。茄子自体は非常に淡白な食材なのだけど、この特性を活かして油や味を含ませると、強い満足感を得る料理に仕立てることができる。

鴫焼きのルーツは、16世紀頃まで遡ることができるらしい。当時は「鴫壺焼」という、茄子のヘタを落として中をくりぬき、そこに鴫の肉を詰めて酒と共に煎り煮のようにしたものに、塩をつけて食べる……というようなものだったらしい。それが江戸時代に入ると、鴫の肉を使わずに、茄子を山椒味噌で田楽のようにしたものを鴫焼きと称することになった。では、現在の鴫焼きはどういうものなのか。

僕の母の作り方を思い出しながら、今日も鴫焼きを作ったところである。それをここに書いておくことにしよう。

用意するのは茄子、豚肉(バラスライスを細かく刻むか、豚挽肉を使うといいだろう……勿論合挽きでも出来るけれど)、青みが欲しい方は獅子唐かピーマン。炒めるので油(胡麻油をお薦めする)、あと調味料は、砂糖、味噌(一般的な合わせ味噌で構わない……僕は麦味噌で作ることもあるが、このときは砂糖を控えめにするとよい)、醤油である。一応目安の量(二人分)を書くと、

  • 茄子(一般に売られている長茄子がいいだろう):2〜3本
  • 肉:100グラム前後
  • 青み:ピーマンなら2個位?まあ茄子と比較して極端に多過ぎない程度で
  • 砂糖:大2
  • 味噌:大2〜3
  • 醤油:味噌の味に合わせて加減する(小1 1/2〜大1位か)

作り方は簡単である。油をフライパンに熱したところに肉を入れ、赤身がなくなって油が滲み始めるまでよく炒める。ここに茄子(僕は長さ3センチ位の拍子木状に切る)を入れて炒め、茄子の表面に油が回るまで軽く炒める。青みを入れるならここで少し時間差をつけて入れるといい。

油が回ったら、まず砂糖だけを入れ、フライパンを煽って全体になじませる。テカーっとした光沢が出てきたところで味噌を入れ、火を中火にして全体に馴染ませながら炒め続ける。味噌が全体に馴染んだら醤油を加え、茄子に完全に火が通り、透き通った感じになれば出来上がりである。

祖母は甘味を強くしていた(ひょっとしたら僕に合わせてくれていたのかもしれないが)。母は砂糖は少し控えて、大人味にしていた。注意しなければならないのは、肉に完全に火を通してから茄子を入れること。もし酒や味醂を使いたいなら、茄子がそれを直接吸わないように工夫すること(強火にしてから入れる必要があると思う)。先にも書いたように茄子は味を含み易いので、肉の臭いや生のアルコールを含ませないようにしなければならない。

まあこんな感じで、5月の夕食が、今夜も始まろうとしているのであった。

金盾、矛盾

いよいよ TeX Live 2012 に向けた tlpretest がリリースされた。早速、手元にダウンロードしたいところだったのだが、 mirror にアーカイブが定着するまでは我慢、我慢……と、世界に5箇所ある mirror site にアーカイブが定着したようなので、rsync でダウンロードを開始した。

それにしても、この tlpretest の mirror site は奇妙である。5箇所というのが、中国の ctex.org、チェコの CSTUG、スロヴェニアの Jožef Stefan Institute、そしてアメリカの Harvey Mudd Collegeユタ大学理学部数学科なのだけど、TUG のページによると、日本には mirror しているところはないようだ。

こうなってくると、何処が一番近いのか、という話になってくる。もちろん、これは物理的な距離ではなく、ネットワーク的な近さの問題である。traceroute でホップ数を数えたり、小さなファイルの取得に要する時間を比較したりした結果、一番近いのは……なんと、中国の ctex.org であった。

正直言って、僕はアメリカの方が絶対に速い、と思っていた。というのも、中国はネットの検閲が大規模に行われているからだ。この検閲システムは「金盾」の名でよく知られている。しかし、実際の転送速度を計測してみると、tux.org と比較しても、中国からの転送は「劇的」と言っていい程に速い。本当に意外だった。

本当は、中国のように国民の多い国こそ、ネットワークの帯域確保には懸命になるべきなのだと思う。なにせ、十数億もの人々がケータイを中心としてネットワークを使っているのだから……その意味からは、金盾のようなシステムはナンセンスとしか言い様がないのだけど、今の状況は、まさに一党独裁国家の現実だと言わざるを得まい。中国人は、自分達が割を食っている現実に、もっと怒るべきなのだ。そういうことを彼らが考えるようにならなければ、きっとあの国の政治状況は変わらないままだろう。

まあ、そんなわけで、ctex.org からのダウンロードは、おそらく夜までには終わる。今後の更新は、ひょっとしたら tux.org を使うこともあるかもしれないけれど、今回の件は、僕に中国のネットワークを少しだけ見直させたのだった。

【後記】その後、ftp や http での転送速度も色々計測してみたのだけど、ユタ大学の方が速いことも結構あったりして、どちらを人に薦めるべきか、はちょっと微妙。難しいですね。

2ちゃんねらーではないんだが

最近何かと問題視されている2ちゃんねるだけど、この先果たしてどうなるのだろうか。

僕の場合も、まんざら全く関係がないというわけでもない。というのも、2ちゃんねるの UNIX 板には \chapter{\TeX} % 第八章(現時点)というスレッドがあって、ここは TeX / LaTeX の情報がそこそこ流れているからだ。

ただし、僕はここにはもう大分長い間書き込んでいない。というのも、僕の使っているプロバイダにどうやら不心得者がいるらしく、何か月もの間、ずーっとアクセス規制の対象にされていたためだ。このスレッドには時々、おーそれぁ気がつかんかった、みたいな質問や答が流れることがあるのだけど、それに対して何も書き込めない、というのは、これはこれで困った話である。

で、さっき、ダメモトで書き込みテスト(UNIX 板には書き込みテスト用のスレッドがある)をしてみたら、今日はアクセス規制が解除されているようだ……まあ、特に書く事は何もないので、おー解除されてるよ、で終わってしまったのだが。

しかしなあ。2ちゃんねる、これからどうなるんだろう。違法薬物関連であれだけ叩かれているし。違法薬物関連の情報で削除されていないものって、本当に、そんなに実害があるものなのだろうか? そりゃ、書かれた直後は実害ありまくりだろうけれど、少し時間が経ったら、書いた方も、その書いたことを端緒に検挙されたくないだろうから、接触方法とか書かれていても、すぐ obsolete になってしまうんじゃないか? ……まあでも、ああ野放図というのは、確かに問題だとは思うんだけど。

つくばの竜巻に関して

各方面に連絡がついたので、ようやくこの話をここに書くことができる。

僕は茨城県水戸市で生まれ育ったわけだけど、親戚は茨城周辺の各地に散らばっている。茨城県と栃木県の境にある栃木県茂木町、茨城県常陸大宮市(旧御前山村)、つくば市、筑西市(旧下館市)、そして埼玉県桶川市……あと、あの震災で本当にひどいめに遭わされた福島県相馬市。母が10人兄弟という実家の出なので、まああちらこちらに親戚がいるわけだが、茨城も、福島や栃木も、もともと自然が豊かで食いものも旨く、気候もいい場所で、自然災害でどうのこうの、ということはあまりなかったのだ……去年までは。

先の東日本大震災では、本当に精神的に参った。そもそも僕自身、幼少の頃に、ビルの7階に居たときに宮城県沖地震に遭い、大学院時代には大阪北部を東西に走る巨大な活断層のすぐ横で阪神淡路大震災に遭った経験があるわけで、地震だけでも、まあ酷いものを何度も目前に見てきたわけだ。隣の学科の教授は圧死し、後輩は家が全壊でしばらく研究室に住み込んでいたり……僕の家は、ガスと水道が止まった位で済んだけれど、家の前は京都・大阪・兵庫をつなぐ国道171号線である。まあ、あの光景は一生忘れられそうにない。

そんなわけで、先の東日本大震災では、本当に参ったのだった。なにせ今度は、親戚が住んでいる相馬市が手ひどい打撃を受けている。僕の父も、当時水戸の駅前のビルに居て、停電した室内に閉じ込められたりしていたし、親戚まで範囲を広げれば、僕も決して今回の震災には無縁ではないということになる。

その震災から1年と少しが経過して、まさか今度は竜巻が来るとは思っていなかった。しかも今回発生した竜巻は3つあって、それらは栃木県茂木町、茨城県常陸大宮市、つくば市、筑西市を直撃しているのだ。仕事柄、つくば在住の知人はたくさんいるわけだけど、今回被害を被った地域は、そことは少しずれているので、彼らの心配は(停電の問題はあったけれど)あまりしていなかった。むしろ問題なのは、僕の親戚が住んでいる辺りに、今回の地域が近かったこと。それに加えて、ご丁寧(?)にも、桶川では落雷、水戸には直径3センチの雹、である。

水戸でも激しい雷があって、母の携帯電話がこれのためか不調だったとのことで、母にもなかなか連絡がつかなかった。母は定期的につくば市に行く生活をしているので、やられている可能性は決して皆無ではない。幸い母は無事で、僕の方から連絡がつかなかった間に、あちこちの親戚に連絡をとって、皆幸いにも被害がなかったことを確認してくれていたが、母との連絡がつかない何時間かの間、僕は正直、気が気ではなかった。

まあ、そんなわけで、つくばの竜巻に関して、僕は決して傍観者でも何でもないし、親戚のすぐ近くでは、畑が蹂躙された人、窓や屋根を持っていかれた人、そして当然怪我をした人もいて、それは他人事ではないのである。危機はすぐ近くにあって、うちの親戚が無傷だったのは、たまたまそうだった、というだけの話なのだから。彼の地は、そしてそこに暮らす人々は、確実に傷付いたのである。そして、家をモルタルの土台ごと引っくり返された中学生が一人、命を落とした。これだって、すぐそこにあった話なのである。

最近、自分達はあの地震を「体験」したんだ、という深い実感に浸ってのことなのか、僕の言い、書くことに対して妙な噛み付き方をされることがあるのだけど、はっきり言わせていただこう。阪神のとき、活断層のすぐ横で感じた揺れは、とてもじゃないがそんなもんじゃなかった(当時は今と震度基準も、判定法も、地震計の設置間隔も違うから、数字として今見たら大したことがないと思われるのかもしれないが)。農家のボロい納屋の二階の一室で寝起きしていた僕は、あのとき住処が倒壊する危険が十分にあったわけで(実際、泥と漆喰で塗られた壁には大きな亀裂が入っていたなあ……)、今こうしていられるのも、すぐそこにあった危機が、たまたま僕をかすめる程度の位置を通っていった、というだけのことである。

しかもあのとき、信じられない程の振動の中、辛うじてベッドにしがみついていた僕の目に入っていたのは、東京から衛星回線で配信される朝のニュース番組で、そこに映されていたのは、揺れも何もない、いつも通りの映像だったのだ。「ああ、他人事ってこういうことなんだなあ」と、ベッドに両手両足でしがみついていた僕は、そのとき自分が遭っている現実から乖離したかのような、妙なおかしさを感じたものだった。あの頃から20年近くが経過し、当時からは想像も付かない程に耐震・免震が考慮された建物の多いエリアで「安全に」感じたことを以て、他人の言動に何事か物申そうなぞ、僕にしたらちゃんちゃらおかしいのである。

俯瞰し、理解したつもりでいるあなたの知らないことは、あの下に山のように存在している。そして、あの震災のときも、今回の竜巻でも、僕の血縁者多数を含む近しい人達が、そこに晒されているのだ(震災に関しては現在もなお続いている……本当に、ひどい話だとしか言い様がないけれど)。そして彼らの感じた恐怖も、苦しみも、被った痛みも、僕が共に負うているものなのだ。

問題を解く、ということ

突然だが、僕は数独というのがどうも苦手である。解けないということではない。あれを解くことに時間を費すのが、どうにも苦痛なのである。よく、電車に乗ったり、病院の待合室にいたりすると、膝の上に本を広げて、鉛筆片手にあれを解いている方を見かけることがある。勿論、そういう方々に何か物申すつもりはないのだが、自分で暇潰しにあれをするのか、というと……どうも、そういう気になれない。

英語で「暇を潰す」ことを kill time と言うけれど、「殺し」ているその時間は、自分の人生の時間なわけだ。勿論、機械に潤滑油が必要であるように、人生にも無駄は必要だ。efficiency 至上主義で生きることなど、考えるだけでも息が詰まる。ただ、こう……何と言うか、「心の滋味」とでも言うべきなのだろうか、そういうものが感じられるようなことを、人生の潤滑油として僕は選択していたいのだろう。それはあくまでも主観的な基準によるものだけど、そういう選択をしていなければ、本当に自分で自分の人生を殺しているような気になってくるのだ。

思い返してみると、10代末の受験生・浪人の時代から、いつもそういうことを考えていた。英語や理科、数学の問題を解くときも、その先に広がる学問の地平みたいなものを感じさせてくれるような問題を解いては満足し、逆に機械的な操作や、ただの複雑さを経て、その問題の外に波及しないような小じんまりとした答に行き着くと、こういうのを愚問というのだ、と鼻で嗤っていた。後に、自分でそういう問題を作らなきゃならないような状況になって、ああ、あの頃の俺を満足させる問題を作るのは、ちょっと手間がかかり過ぎるよなあ……と反省させられたわけだけど、そんな今でも、自分が何かを解くときに、そういう「心の滋味」を求め、それの多寡で主観的な価値を算定していることに気付かされることがある。

暇を潰すというと……ああ、そう言えば、20代の頃にalt.binaries.pictures.何ちゃら(かつて盛んに使われていた電子ニュースというものがあったのですよ……それのアヤしい画像が流れているグループですね)に流れている画像(uuencode され、更にいくつかに分割されていることが多かった)を自動復元するツールなんかを書いたことがあったっけ。別にアレな画像に執着していたわけではなくて、一種の知的遊戯だったわけだけど……しかし、これも(当然の結果としてディスクが逼迫すること、そういう画像が全て自分の嗜好の範囲内であるとは限らないこと、そして自分が見切れない程の数の画像があっても無意味だということに気付いて)すぐ飽きてやめてしまったのだった。余談だけど、あの当時、某国立大学(我が母校の名誉のために書き添えるが、阪大ではありません)のニュースサーバが alt 関連をごっそり保存していて、これ大丈夫かなあ、露見したら管理者何か言われるんじゃないだろうか、などと仲間内で話していたのだったが、あそこはその後どうなったのだろう……

余談ついでに書くけれど、当時、こういうアレな情報に関わるニュースグループの購読に関してはふたつの見解があって、アレな情報専門のグループを購読するなどけしからん、と言う人と、admin が article 全部チェックできるわけないんだから貯めてるだけだったら責任ないでしょう、と言う人がいた。前者が当然世の多数派だったわけだけど、後者はリソースに恵まれた人か、原始共産主義的なネットワークの幻想を抱き続けていた人か、システムの有用性がモラル至上主義によって毀損されることに唾を吐くクール・ガイか……なるほど、だから alt は回っていたわけか(本当か?)。しかし、本当に今は本当に電子ニュースなんて読まなくなってしまったなあ。

話が脱線したのを戻すけれど、そんなわけで、今の僕はゲームの類を一切しない。ちょっと前にクロンダイクをやってみたけれど、すぐ飽きてしまったし、Windows にも Linux にもゲームは一切入っていない。コンピュータから離れても、パチンコもしない、株もやらない、宝くじすら買わないような日常だ。そういう時間ができたら、楽器を触っているか、何か書いているか……ああそうそう、酒、酒。純粋に消費する楽しみ、というと、酒位じゃないだろうか。しかしこれも趣味というのとは違うような気がする。モルト関連業界で僕の顔を知っている方がおられるかもしれないが、僕は酒に関することの一切を、記憶はしても、(画像や文章で)記録しないことにしているので、いわゆるモルトマニアというのとは違うし。

いかんいかん、また脱線している。話を数独にまで戻そう。数独というのは、数を埋めるルールに従った一種のパターンマッチングで、これはコンピュータにやらせようと思えばできない話ではない。事実、そういうソースを web で公開されている方もおられるようだ。コンピュータにできることを、わざわざ人間がする必要はないではないか……と、考えてしまうわけだ。つまり、人間(というか自分というか)がやるからこそ意味のあることに、自分のリソースを費したい、と、僕はどこかで考えているのだろう。

さて。何故こんなことを書いているか、というと、今週の木曜の晩に "The new Audi Q3 Decode Challenge" なるものを目にしたことに始まる。はじめは無視しようと思っていたのだが、少々気になったので、他のことの合間にちょこちょこメモを取り、土曜に解答に至ったのだった。

既にネット上ではあちこちにこの解答が暴露されているようだ……一応、名誉のために書き添えるが、僕はそれを知る前に解答に至り、その後にふとかけた検索で、あちらこちらで暴露されているのを発見したのである。そもそも僕はクルマに乗らないので、これに応募する旨味はないし、それで答を見てしまったら、もはやこの問題に関わる意味がなくなってしまうのだ。

で、僕は、ここに解答を書く気はないのだが、どうしても書かずにはおれないことだけ、記録の意味で書いておくことにする。この問題は、図形を基に数値表現で文字に変換し、あるルールに則ってそれを配列することで解答に至るのだけど、その「ルール」が、あるパズル的な要素で規定されるもので、結局はその手のパズルの定石から脱却していないものだったことに、ただただがっかりさせられたのだ。

この手の暗号めいた話で、へーなるほど、と思わされたのは、おそらく look-and-say sequence を見知ったとき以来ないような気がする。勿論、この分野は非常に深く、また実社会とも関わる分野で、僕はその分野においてはただの門外漢に過ぎないのだが、その深淵を覗く思いは、今回の "The new Audi Q3 Decode Challenge" からは到底感じ得なかった。なんだ、結局、キーはそれかい……ということで、非常にがっかりさせられた、ということだけ、ここに書いておくことにしよう。詳細は、このキャンペーンが終了した後にまた書くことにしようと思う。

どこからが改竄なのか

ホワイトハウスでは、各種の嘆願や署名をオンラインで行えるようなシステムを公開しているのだが、そこに妙な嘆願が載ったことがネットで話題になっている。

https://wwws.whitehouse.gov/petitions#!/petition/east-sea-false-history-our-textbooks/FLmJCBz9

WE PETITION THE OBAMA ADMINISTRATION TO:

The East Sea - a FALSE history in our textbooks!

We are teaching our children a FALSE history in classrooms:

 1. As a result of gruesome military expansionism, Japan changed “East Sea” (the original name of sea bordered by Korea, Russia, and Japan) to “Sea of Japan” in 1928

 2. Korea was liberated in 1945, but Japan still refuses to return “East Sea” to its original identity.

 3. Our veterans were the major force defeating Japan in World War II. We helped Korea to regain its freedom.

 4. However, we are still teaching our children a FALSE history that was manipulated by the invader who attacked “Pearl Harbor”.

Please join us and sign this petition to correct a FALSE history in our textbooks. Our children have right to learn a TRUE history!

Created: Mar 22, 2012

……はいはい、またこれですか、というような話なのだけど、今回ばかりはちょっと勝手が違う。

Wikipedia 日本版におけるエントリ「日本海」、英語版におけるエントリ "Sea of Japan" を参考のためにリンクしておく。日本版・英語版の双方の Wikipedia にはちゃんと「日本海呼称問題」 "Sea of Japan naming dispute" なんてエントリもあるので、これにもリンクしておこう。

上に引用した嘆願は、もともと在米韓国人から出されたものだ、という話なので、一見、この嘆願が本当に「子供に正しい歴史を教えてやりたいんだ!」という思いから出てきたように見えそうにも思える。しかし、この裏の戦略は、アメリカの教育システムにおいてこの嘆願が認められれば、これが de facto standard として機能してくれる……というところなのではなかろうか。学校で「東海」って教えてるんですよ! 学校で教えてるんだから、これが「正しい」に決まってるじゃないですか!……という状況にしたい、ということなのだろうか。

日本が「日本海」という名称の正当性として訴えていることは案外シンプルで、「日本海」と国際的に呼び始めたのは日本でも日本人でもないんだ、ということに拠っている。1602年にイタリア人 Matteo Ricci が作った中国の世界地図に、国際的な刊行物としては初めて「日本海」の名が記されている。朝鮮において、これ以前の文献に「東海」という記述が出てきているのは事実らしいのだが、要するに日本の主張は「国際的な刊行物で最初に『日本海』という記述が出てきて、それ以来 world standard になっているんだ」ということなのである。

おそらく、韓国の戦略における最大の失敗は、「日本海」の名称が普及したのは、日本の軍拡に伴う「文化侵略」だったのだ、と主張してしまったところであろう。これに対して日本側の反論としては「いや、明治維新のはるか何百年も前に、日本以外の国の刊行物で、日本人でない人々の間で、この名称は既に使われているんだ」と言うだけのことである。日本の軍拡をプロモーターとして援用したがために、その時間的な束縛で自分の首を締めてしまっていることに、どうやら彼らは気がついていないようである。

そんなわけで、歴史「改竄」とも言えるようなこの手の話は、国際的にはあまり取り上げられていないわけだけど、de facto standard というものは、決して馬鹿にしたものでもないので、なんだかなあ……と思っていたのだが、これに対抗する署名集めが既に始まっている、という話を聞いたのだった。

https://wwws.whitehouse.gov/petitions#!/petition/sea-japan-authentic-history-our-textbooks-we-are-teaching-our-children-authentic-history-so-why/qYTnXVc5

WE PETITION THE OBAMA ADMINISTRATION TO:

Sea of Japan -the authentic history in our textbooks! We are teaching our children the authentic history, so why change?

We should definitely keep the Sea of Japan as it is now.

 1. Contrary to the Korean claim that Japan changed “East Sea” to “Sea of Japan” in 1928, the Sea of Japan has always been the Sea of Japan, since the beginning of time.

 2. South Koreans are under heavy communism influence because of communist North Korea, and have forgotten about the massive American blood spilled to defend them from the North Korean invasion aided by Russians and Communist Chinese during the Korean War in the '50s. Now they want the American forces out. Their extreme ethnocentricity blinds them and they want to rewrite history per their stories. That is plain wrong.

Please join us and sign this petition to stop FALSIFYING history in our textbooks. Our children have right to keep learning a TRUE history!

Created: Apr 13, 2012

僕はこれでもリベラルな方だと思っているのだけど、今回に関しては、まあ署名に協力しておきましょう、ということで、署名しておいた。それにしてもなあ……韓国人の皆が皆、ナショナリズムに盛んなわけでもないんだろうけれど、VANK みたいな話もあるしなあ……ああ、やだやだ。

それは……だからダメ

先日、食材を買いに某スーパーに行ったときのことである。このところの陽気からか、冷たいものでも食べたいなあ、と思い、アイスをあれこれ眺めていた。

以前に書いたとおり、僕は昨今の人工甘味料が使われた食品を好まない。しかし、最近はありとあらゆるものにこれらの人工甘味料が使用されていて、たとえばモナカアイスなどにすら入っている。このときも、確認がてら、いくつかのモナカアイスを確認してみたのだが、たとえば「ロッテ モナ王」にはアセスルファムカリウムが使用されている。菓子メーカーでは、ロッテよりもむしろ森永の方が人工甘味料の使用には積極的なようなのだが、「森永 チョコモナカジャンボ」には人工甘味料は使用されていない……などということを確認して、今日はアイスはやめてゼリーでも買おうか(ゼリーだって人工甘味料を使用したものは少なくないのだが)……などと考え始めた、そのときだった。後ろの方から、カートに小さな子供を乗せた、30歳前後と思しき女性が近付いてきた。

この女性は、本当に、どこにでもいるようなごくごく普通の女性だった。今思い出そうとしても、ウェリントンの眼鏡をかけていたことと、声が少し低かったこと位しか思い出せない(声を覚えている理由はこの後分かると思う)のだが、この女性はカートをアイスの棚に近付けながら、

「好きなものを買うから、どれが欲しいか言って」

と、子供に話しかけていた。へー、丁寧な買い物の仕方をするもんだなあ、と思いながら目をやると、子供が、さっきまで僕が手にしていた「ロッテ モナ王」を指差して「あれ」と言った。女性は子供と同じ向きを見ていたのだが、その子の言うのを聞くや、声を荒らげ、こう言ったのだ。

「あれはロッテだからダメっ!」

子供は母親の態度に怯えたような顔で、棚に視線を動かして、「じゃああれ」と、他の商品を指差した。女性はそれをひょい、と籠に入れると、不快さをあらわにしつつ、棚の端を曲がり、僕の視線から消えたのだった。

ロッテだから駄目……と、僕は、ついさっき耳にした言葉を反芻した。僕の場合と違って、原材料がどうだ、という話ではないらしい。じゃあ、ロッテだと何が駄目なんだ……と、1、2秒考えて、あーそういうことか、と納得したのだった。

この日は丁度、ナゴヤドームで中日戦のデーゲームがあって、それが終わった直後の時間帯だった。だから最初僕は、この女性が熱心なドラゴンズファンなのか、と思ったのだが、中日はセリーグ、ロッテはパリーグだし、オープン戦の時期はとうに過ぎている。だから、そういうわけでもなさそうだった。ということは……理由はひとつしか考えられない。ロッテという会社が、韓国と縁がある企業だから、ということだ。

ロッテが web で公開している「ロッテの歩み」などを見ても、ロッテがなぜ韓国と縁が深いのかは分からないかもしれないが、まあ、単純な話で、創業者にして現会長である重光武雄氏の名前がいわゆる通名で、本名が辛格浩という在日韓国人一世なのである。ただし、ロッテはもともと日本で創業された企業だし、韓国ロッテグループも、日本から韓国に進出した結果形成されたものであり、現在の韓国ロッテグループの会長は重光氏の次男の昭夫氏(本名:辛東彬)である。余談だが、重光武雄氏の弟である辛春浩氏が韓国で創業した「農心(ノンシム)」という会社が、最近日本でもよく見かける「辛ラーメン」を作っている。あれはいからああいう名前なのかと思っていたが、どうやらさんの会社が作っているから、ああいう名前だということらしい。

余談ついでに書くけれど、この農心という会社は何かと問題のある会社である。カルビーの「かっぱえびせん」や江崎グリコの「ポッキー」のコピー商品を売り続けている(韓国人の中には、これらが日本の菓子のデッドコピーだと知らない人も少なからずいるようだ)し、主力商品のラーメンに関しては、ネズミの頭部、クロゴキブリ、ハエなどの混入事故を何度も起こしている。こういうことは韓国人の不利益につながっているのだから、彼らはもっと怒るべきなのだけど、どうもそういうことにはならないらしい。まあ、東アジア諸国に共通する文化傾向……一言で言うならば「恥を恐れる」ということになるだろうか……もあって、なかなか現状を認め難いのかもしれないけれど。

おそらく日本の自称愛国者達がロッテに敵意を向けるのは、韓国のロッテグループがいわゆる独島ビジネスに参画しているからだろう。しかしなあ……それに対する憎しみを、日本のスーパーで売っているモナカアイスと、こともあろうに我が子とに向けなくてもいいだろうに。国を愛するなら、そんな小っちゃなことの前に、すべきことがいくらでもあるんじゃないの?

迷惑なニックネーム、迷惑なメディア

ニックネームというのは、ほとんどの場合、好意で付けてもらうものだろう。だから、あまり文句を言うべきものではない、と仰る方もおられるかもしれない。しかし、そういうもので、文句を言い難い雰囲気があるものだからこそ、付けるときには少し気にしてもらいたいと思うことがある。

最近話題のダルビッシュ・有選手を「ダル」と呼ぶのは、これは彼の身辺の人達が「ダルビッシュ」を縮めて言い始めたのだろうし、それを責める気などは毛頭ない。大阪風に言うなら、ワシの連れのダルや、みたいな感じで、これはこれでいいのだろうと思う。しかし、彼がアメリカ大リーグに行く、となると、これは話が別である。

ダルと聞くと、おそらく英語圏の人々だったら dull と聞くだろう。dull の意味なんて、ちょっと考えたら分かりそうなものだし、このリンク先を御一読頂いたら、英語は苦手な人であっても、この愛称がアメリカ大リーグのプレイヤーに使われることの意味がすぐに分かりそうなものである。

当然、ダルビッシュ選手の大リーグ行きの話が具体化したら、マスコミもこの愛称を使わなくなるだろう……と僕は思っていたのだが、その予想に反して、マスコミはこの愛称をかなり長い間使い続けた。彼がアメリカのメディアの俎上に乗るようになった頃、ようやく日本のマスコミも「ダル」という愛称を使うことをやめたのだった。

僕がこのことで(十分分かっていたけれど)思い知らされたことは……日本のマスコミは「意思」というものを以て何事かを行うことを、とことん避けようとする、ということだ。こう書くと、一見、このことが好ましいように思われるかもしれない。しかし、メディアが何事かを伝える、ということにおいて、多くの人々が幻想として抱いているような「中立の立場」など、実は到底維持できるものではない。

ネット全盛のご時世である。たとえば、竹島問題に関する報道を、MSN 産経ニュース中央日報の日本語サイトで読み比べることだって可能な時代だ。何かしらニュースを読み比べてみれば、そんな「中立」性など幻想に過ぎないことは明白である。しかし、そのようなナイーブな幻想に浸り切っている人が、残念ながらこの国では多数派を占める……これがこの国の現実である。

メディアは根本的に厳密な中立性を持ち得ないものなのだ。それは少しでも相互比較をすれば明白な事実だ。それをメディア自身も認識しているはずだ。知らないとは言わせない。分かっている、そうに違いない筈なのに、なぜ、せめて、どのような立場で言論を発信しているのかをつまびらかにすることができないのか。それこそが、メディアの良心というものではなかろうか。「ダル」というのは英語では良くない意味なので、私達は今後ダルビッシュ・有選手の愛称として「ダル」を使うことをやめます、と、はっきり言うべきだったのではなかったのか。

言うべきことを言いもしないなんて、それはメディアのレゾン・デートルに関わる重大なサボタージュだ。僕は大リーグで活躍するダルビッシュ選手のニュースを耳目にする度に、この国の迷惑なメディアのことを意識する。そうか、「ダル」は彼らにこそふさわしいニックネームなんじゃないだろうか。そう思いすらするのである。

Profile

T.T.Ueda
Tamotsu Thomas UEDA

茨城県水戸市生まれ。

横山大観がかつて学んだ小学校から、旧水戸城址にある中学、高校と進学。この頃から音楽を趣味とするようになる。大学は、学部→修士→博士の各課程に在籍し、某省傘下の研究所に就職、その2ヵ月後に学位を授与される(こういう経緯ですが最終学歴は博士課程「修了」です)。職場の隣の小学校で起こった惨劇は未だに心に深く傷を残している。

その後某自動車関連会社の研究法人で国の研究プロジェクトに参画、プロジェクト終了後は数年の彷徨を経て、某所で教育関連業務に従事。

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