「つながり」という名の欺瞞

世間で多くの人が利用しているmixiを、僕も利用しているわけだけど、最近はメリットよりもデメリットの方が多くて、正直言って自分の消息周知のためだけに入っている、と言う感じである。分からないことを mixi で質問する、ということもまずないし、質問に答えるときも最近は「傲慢な質問者」が多数派というお寒い現状なので、まともに答えることも少なくなっているからだ。現在全国ツアー中の山下達郎関連のコミュニティにも入っているけれど、僕は基本的に何か好きなものがあっても、そのファンには嫌悪感しか抱けないことが多くて、そこでアクティブにどうのこうのしているわけでもない。

で、だ。その山下達郎のコミュニティで、行けなくなったコンサートのチケットをファン同士で有効活用するために立てられているスレッドがあるのだが、そこで今日詐欺事件が発生したらしい。まあよくある話で、チケット代金を銀行に振り込ませて後は知らんぷり、みたいな状態らしい。僕も前回の山下氏のツアーはこのスレッドでチケットを譲っていただいて行ったのだけど、そのときは相手を知っていた(コミュニティ内での発言履歴等から)ので、このようなことには巻き込まれなかった。

そもそも、山下達郎のライブチケットは取りづらいことで有名なのだ。ホームグラウンドである東京、それも中野サンプラザともなると、電話に張り付いていてもなかなか難しい。そんな中野サンプラザ、それも前から5列目のチケットをペアで、という話は、どうも怪しいんじゃないのこれ?と思わざるをえないのだが、行きたくて行きたくて、でもチケットを入手できなかった人、だと思うのだが、既に振込を済ませてしまった人がいるらしい。

で、たまたま時間があったので、その容疑者とされる人物が何者なのか、プロフィールを観に行った。群馬県在住♂26歳、3月01日生まれ、血液型A、趣味が映画鑑賞、スポーツ観戦,、音楽鑑賞、カラオケ・バンド、料理、グルメ、お酒、ショッピング、職業が営業・企画系……とある。まあ無難な感じだ。

そして、おそらく引っかかった人がこれで信用してしまったのではないか、と思われるのが「マイミクシィ」の数だ。その数、49人。これだけの数の人と「つながり」を持っているならば、大丈夫だろう……そう思ってしまったのではないかと思う。

mixi が CM などで盛んに連呼している「つながろう」というキーワードだが、確かにこれだけを見たら共同体として意義深いもののように思われるのかもしれない。しかし、ネットワーク上でのつながり、と言っても、所詮は手続きとしての相互認証で、往々にしてその認証は極めていい加減なものに過ぎない。それはまさに、「つながり」という名の欺瞞に過ぎないのだ。

今回の容疑者に関して、容疑者のマイミクシィのプロフィールをチェックして、彼らがどのようなコミュニティに登録しているかを調べてみたところ、9割近くのアカウント(具体的には、所属コミュニティの非公開、あるいはアクセス制限をかけているユーザを除いて、46人中42人)が、「マイミクシィー拒否しません!」というコミュニティに登録しているのだ。要するに、この容疑者はマイミクの数を水増しし、多数の人と「つながっている」状態を形成して見かけ上の信頼度を上げるべく、「マイミクシィー拒否しません!」コミュ登録者に集中してマイミク申請を行った可能性が濃厚であり、このようなことで容易く水増しされるような、mixi における「つながり」の相互認証というものは、はなっから幻想に過ぎない、ということである。

mixi 上では、何を勘違いしたのか、僕の書き込みに対して的外れな否定の書き込みをしてきたり、「こんな書き込みはここの趣旨に反する」などという書き込みがなされたりしたけれど、どういうわけか僕が反論すると、再反論も謝罪もないままに、皆さん書き込みを消すんだなこれが。間違ったら消せばいいわけ?そうじゃないでしょう。間違ったら、間違った部分を残して「この部分は間違いでした」って訂正しなきゃダメでしょうが。別にその後に「すみません」とか「ごめんなさい」とか書く必要はないけどさ。まあこんな風に「消してしまえば間違えなかったことになる」とか考えてる連中は、きっと今回の一件から何も学ぶことなどできないんだろう。

そもそも、だ……たしか、山下氏のファンクラブから、この手のチケット交換はご遠慮下さい、というお願いが出てたはずなんだけどなあ。きっと前回も、そして今後も、この手のトラブルは続くに違いない。メディアは進化しても、人が進化しないからだ。進化どころか、馬鹿が大手を振って自己主張してるんだから始末が悪い。つくづく愚かな話である。

2010/09/17(Fri) 15:10:08 | コンピュータ&インターネット
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Profile

T.T.Ueda
Tamotsu Thomas UEDA

茨城県水戸市生まれ。

横山大観がかつて学んだ小学校から、旧水戸城址にある中学、高校と進学。この頃から音楽を趣味とするようになる。大学は、学部→修士→博士の各課程に在籍し、某省傘下の研究所に就職、その2ヵ月後に学位を授与される(こういう経緯ですが最終学歴は博士課程「修了」です)。職場の隣の小学校で起こった惨劇は未だに心に深く傷を残している。

その後某自動車関連会社の研究法人で国の研究プロジェクトに参画、プロジェクト終了後は数年の彷徨を経て、某所で教育関連業務に従事。

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