取り返しのつかないこと

コンピュータの操作では、しばしば「間違えたら取り返しがつかない操作」というのがある。困ったことに、そういうことに限ってやってしまいそうだったりするのだが、たとえば、バックアップのないアーカイブ foo.tar を展開しようとして、

$ tar xf ./foo.tar
としなければならないのを、
$ tar cf ./foo.tar
あ゛〜っ! と気付いたときにはもう手遅れ。勿論、こうすると foo.tar は(444 とかにしていない限り)上書きされてしまう。寝不足でバックアップ作業を行っていて、時間をかけて作成した巨大なアーカイブをチェックしようとして、
$ tar tf ./foo.tar
としたつもりが cf だった、などという他人の話を聞いただけでも、ブルーな気分になってくる。

シンボリックリンクも、慣れていない人が root で作業していたりすると悲劇を生むことがある。ターゲットとリンクの区別がついていなかったりして、

$ ln -s /foo/bar/baz ./
を、
$ ln -s ./baz /foo/bar/baz
などとやった日には……ああ、こうやって書いているだけでも憂鬱な気分になってくる。

実は、Windows でもシンボリックリンクというのは可能で、リンク作成のための MKLINK というコマンドがあるのだが、僕はこれを使うときは今でもひどく緊張させられる。何故かというと、MKLINK は UNIX 系の ln と引数の順序が逆なのだ。

$ ln -s /foo/bar/baz ./
に相当する操作を MKLINK で行う場合は、
> MKLINK baz.exe C:\foo\bar\baz.exe
と書かなければならない。もし逆にしようものなら……ああ、考えただけでも厭になる。

取り返しのつかないことをしないために、我々は経験を積む(しばしば大きな代償を払いつつ)わけだけど、この例の場合、UNIX 系に習熟していればいる程、Windows で MKLINK を使うのは危険だ、ということになる。僕は未だに、Windows のコマンドプロンプトでこの操作をする必要に迫られたときには、自戒の意味を込めつつ、

> MKLINK /?
として、確認するようにしている……取り返しのつかないことを、そうそうしていられる程、僕には物事の余裕というものはないので。

2012/02/14(Tue) 00:05:44 | コンピュータ&インターネット
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T.T.Ueda
Tamotsu Thomas UEDA

茨城県水戸市生まれ。

横山大観がかつて学んだ小学校から、旧水戸城址にある中学、高校と進学。この頃から音楽を趣味とするようになる。大学は、学部→修士→博士の各課程に在籍し、某省傘下の研究所に就職、その2ヵ月後に学位を授与される(こういう経緯ですが最終学歴は博士課程「修了」です)。職場の隣の小学校で起こった惨劇は未だに心に深く傷を残している。

その後某自動車関連会社の研究法人で国の研究プロジェクトに参画、プロジェクト終了後は数年の彷徨を経て、某所で教育関連業務に従事。

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