無原罪の御宿り

例の原稿の校正をやっているのだけど、ケン・スミスの本の記述に間違いを何箇所か発見してしまったので、その箇所のリストアップとチェックも並行して行っている。原著が手元に来るのを待っているのだけど、イギリスの古本屋からまだ送られてこない。あと一週間近くかかる可能性があるのだけど、ケン・スミスのミスなのか、山形浩生氏の間違い(って、あの山形氏がそうそう間違うとも思えないんだよな)なのか、未だ見極めができない状態だ。

そんな間違いのひとつっぽいんだけど、このケン・スミスの本には、いわゆる「無原罪の宿り」(神の子キリストの母であるマリアは、生まれながらに原罪から解放された存在であるとする見方で、カトリック特有のもの)はクレアヴォーの聖ベルナールがでっちあげたものだ、と書いてある……うーん。僕の知る限り、この考え方は後期スコラ派のヨハネス・ドゥンス・スコトゥスがはじめて大々的に主張し始めたもの(公式には、1854年12月8日の教皇ピウス9世の回勅において、はじめて信仰箇条(キリスト者が信じるべき教え)として宣言された)のはずなんだが……と、調べてみると、やはりどの文献にもそう書いてある。しかもベルナールって反スコラ派なんだよな。

あーちなみに書き添えておきますけれど、こういうことはあくまで余技であって、信仰の本質的な部分とはあまり関係ありません。僕も、自分で書きもので必要になったから色々文献を漁っているだけでね。

2010/03/12(Fri) 01:01:53 | 日記
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T.T.Ueda
Tamotsu Thomas UEDA

茨城県水戸市生まれ。

横山大観がかつて学んだ小学校から、旧水戸城址にある中学、高校と進学。この頃から音楽を趣味とするようになる。大学は、学部→修士→博士の各課程に在籍し、某省傘下の研究所に就職、その2ヵ月後に学位を授与される(こういう経緯ですが最終学歴は博士課程「修了」です)。職場の隣の小学校で起こった惨劇は未だに心に深く傷を残している。

その後某自動車関連会社の研究法人で国の研究プロジェクトに参画、プロジェクト終了後は数年の彷徨を経て、某所で教育関連業務に従事。

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