老後の楽しみ

大学生の頃。僕は池波正太郎は読まないと心に決めていた。老後の楽しみにとっておくべきだと思っていたからだ。しかし、とうとう『鬼平犯科帳』、そして『仕掛人梅安』……そして、結局あらかた読んでしまった。池波正太郎というカリスマに巣喰うダニみたいな作家(常盤某とかね……池波正太郎は自分なしには語れない、とでも言わんばかりのあの蔓延りぶり、まさにダニだよ)の存在まで知ってしまい、本当に嫌な気分になるオマケ付きだった。

音楽でも、そういうものがないわけではない。たとえば The Beatles…… これは、聞くと自分が影響されてしまうことが避け難いと思ったから(山下達郎が全く同じことを言っていたのにはビックリしたけれど)なのだけど、これだって結局はあらかた聞いている。自分で蒐集したりヘビーローテーションみたいにしたりしていない、というだけのことである。

音楽でこういう「老後の楽しみ」にしたいと思っていたのが、実は Todd Rundgren だったのだが、これも聞いてしまっている。"I Saw the Light" を偶然聞いて、その(日本で知られる彼のイメージで括るにはあまりに広過ぎる)彼のあまりに広範な世界を知ってからは、結局れこれ聞いてしまっている。今日だって、彼の A Cappella Tour を聞きながら書いているのだが、たとえば山下達郎がゴスペラーズや Baby Boo を従えて A Cappella Tour をやってくれたらいいのになあ(でもまずそういうことはしないんだろうなあ)と思いつつ、結局はこうやって聞き潰してしまっている……あ、これは既に僕が老境に達したということなのだろうか?

2012/08/17(Fri) 22:46:48 | 日記
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T.T.Ueda
Tamotsu Thomas UEDA

茨城県水戸市生まれ。

横山大観がかつて学んだ小学校から、旧水戸城址にある中学、高校と進学。この頃から音楽を趣味とするようになる。大学は、学部→修士→博士の各課程に在籍し、某省傘下の研究所に就職、その2ヵ月後に学位を授与される(こういう経緯ですが最終学歴は博士課程「修了」です)。職場の隣の小学校で起こった惨劇は未だに心に深く傷を残している。

その後某自動車関連会社の研究法人で国の研究プロジェクトに参画、プロジェクト終了後は数年の彷徨を経て、某所で教育関連業務に従事。

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